Never too late...
これは、筑波大学大学院在学中の恩師の言葉です。
「運動は早期から始めるに越したことはないが決して遅すぎるということはない。」
高齢者になっても、いい換えれば高齢者になってから運動を始めても必ず効果は出るので、年齢を理由に運動に取り組むことを諦めないで欲しいという意味が込められた言葉であり、当方が40歳後半になっても様々なことに取り組んでいるのは、この恩師の言葉が礎になっているといっても過言ではありません。
しかしながら、大学院を修了しトレーニング指導者として高齢者に対する運動指導を行う経験が増えるにつれ、また、自身が加齢に抗いながら様々な取り組みを重ねるにつれて感じることは「運動を始めるにおいて遅すぎることは決してないが早期から始めることに越したことはない。」ということです。
言葉の並びを変えただけと思うことなかれ、やはり運動は早期から始めることが最も重要であると強く感じるようになったのです。
なぜなら・・・
確かに多くの研究結果によって年齢に関係なく運動の効果がみられることが明らかにされていますから、年齢を理由に運動を始めることを諦めないで欲しい訳ですが、そもそも運動は劇的な身体の変化をもたらすものではなく(初期段階では劇的な変化が生じますが。。。)、高齢になればなる程、運動効果の度合いも小さくなるのも事実であり、高齢になればなる程、出来ることも限られてしまうのも事実だからです。
30代成人の筋量の減少は0.22kg/1年であるのに対し、50代成人の筋量の減少は0.45kg/1年(Nelson et al.)であることから考えても、筋量が十分な内に(30代から)運動に取り組んだ方が何かと都合が良いといっても過言ではないのです。
ところが、因果なもので30代というのは所謂、働き盛りということで、社会において何かと重要な役割を担っていることが多く、運動に取り組むにも取り組む暇がないという背景が存在するのも事実。
従って、今後の超高齢化社会を健全に迎えるためにも「若年層から運動を継続していくことが当たり前」というような文化、習慣を定着させなければならないと感じる今日この頃です。
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